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コアレスコイル

コアレスコイルとは、中心に鉄やフェライトなどの磁性コア(鉄芯)を使用しないコイルです。多彩な特性を持つコアレスコイルは、さまざまな電子アプリケーションで採用され、高い性能を発揮しています。

コアレスコイルの特長

モータ損失が少ない

磁性コア(鉄芯)がないため、鉄損によるモータ損失を回避できます。

 

 

回転が滑らか

磁性コア(鉄芯)と永久磁石の磁気的な吸引力により発生するコギングの影響がないため滑らかな回転が可能になります。

 

 

軽量かつコンパクト

芯材がないため、通常のコイルに比べて軽量で、高い性能を発揮します。また、コイルのみで構造が形成されるため、省スペース化が可能です。

 

 

優れた温度応答性

コアがないことで、使用時に発生した熱が速やかに放散され、温度上昇が抑えられます。

 

 

コアレスコイルに関する課題

多くの利点を持つコアレスコイルですが、次のような課題もあります。

 

低いトルクと効率

磁性コアがないためトルク生成能力が低く、一部のアプリケーションでは効率が低下することがあります。

 

 

強度の低下

磁性コアがないことで物理的な強度が下がる傾向があります。

 

 

製造コストが高い

特殊な製造プロセスを必要とするため、一般的なコイルに比べてコストが高くなります。

 

 

コアレスコイルは、軽量性や高周波対応の特性を活かし、高周波アプリケーションなど特定のニーズに応えますが、いくつかの課題も持つため、アプリケーションの要件や性質を慎重に考慮する必要があります。お客様のご要望に応じて、最適なコイルをご提案いたします。

コアレスコイル 試作品事例

  • コダック式
    サイズ φ13.5×15mm(ワイヤー径φ0.06~0.15)
    業界 産業機器、医療機器、美容機器など
    用途 ファンモータ(自社製品)
  • コダック式
    サイズ φ26×45mm(ワイヤー径φ0.16~0.32)
    業界 産業機器
    用途 コアレスモータ
  • コダック式
    サイズ φ8.2×15mm(ワイヤー径φ0.10)
    業界 産業機器
    用途 スロットレスブラシレスモータ
  • セグメント式
    サイズ φ30.8×43mm(ワイヤー径φ0.37×2本)
    業界 産業機器
    用途 スロットレスブラシレスモータ
  • セグメント式
    サイズ φ16.8×22mm(ワイヤー径φ0.19×2本)
    業界 航空機器
    用途 スロットレスブラシレスモータ
  • セグメント式
    サイズ φ82×140mm(ワイヤー径φ0.75×2本)
    業界 輸送機器
    用途 コアレスモータ
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